経営セミナー講師の探し方

経営セミナーのテーマごとに、キーワードを検索する。表示された内容を順番にクリックしてセミナーの内容が主催者の考える趣旨やテーマに合っているかセミナーのレジュメ等を参考にしながら講師を絞り込んでいく必要があります。講師の実務経験や過去のセミナーの実績も参考にして、より適切な講師を探してみましょう。何人かの講師の候補がしぼられたら、実際に電話等により接触を図り経営セミナーの内容についてより詳しく質問をしてみることが必要です。 

他の経営者団体や商工会議所で、評判のよい講師を紹介してもらうことも失敗のない方法です。講師が有名であるということだけでなく、専門的な知識を分かりやすく説明できることが良い講師の要件になります。これらは、セミナーの受講生が一番よくわかることです。実際の受講生のアンケート等も参考にして客観的に講師の選定をすることがポイントです。セミナーアンケートを次回のセミナーに反映させより良い内容にすることが必要です。

経営セミナーと一概にいっても、ビジネス関係は間口が広いため専門分野を深く掘り下げて探す必要があります。
中小企業向けセミナーか大企業向けセミナーか 、 経営者を対象にしたセミナーか社員、従業員向けのセミナーか 、 人事労務のセミナーでも就業規則の作成の仕方、人事労務に関する法律的な紛争の防止に関すること、変型労働時間に関するセミナー、人を採用した場合の助成金等、更に細分化されます。
また、経営に関するセミナーといっても売上アップセミナー、経営計画・経営戦略セミナー、飲食店の経営、起業・創業・開業、ITを用いたマーケティングや売上アップ、会社設立成功セミナー、企業再生・経営改善計画書の作り方、決算書の活用の仕方、事業承継、税金対策・節税セミナー等その内容は様々でそれぞれ専門分野の実務に精通した講師を探し依頼することが必要です。 

本の内容は、数カ月前の情報に基づくものが殆どで、経営や法律等変化が激しいものでは最新の内容にならない場合があります。セミナーでは、今日起こったことも含め最新の内容を伝えることが可能です。また、活字にできない内容についてもセミナーの会場では受講生に限定してお知らせすることもできます。 

私は税理士、行政書士という立場から、相続、起業、会社設立、決算書の経営への活かし方や税務戦略、節税対策、銀行の格付アップによる有利な資金調達等、中小企業の経営の向上のためのセミナーを経営者を対象に行って来ました。同じ中小企業の経営者や資産家対象のセミナーを行っている他の専門家も多く知っています。

例えば
就業規則や労務紛争、訴訟の防止のセミナー　　　実務経験の豊富な社会保険労務士
金融機関の新規融資先の開拓セミナー　　　金融機関出身もコンサルタント
中小企業を良くする経営セミナー　　　ベテランの経営コンサルタント
資産運用のセミナー　　　資産運用に詳しいファイナンシャルプランナー

講師が専門家の目から見てその分野に詳しいという他の講師を推薦してもらえば、より信頼できる講師の選定ができると考えられます。 

マスコミ等で有名な講師やテレビに出演している大学教授やコンサルタントに講師になってもらえればかなりの集客が期待できます。しかし、かなり高額な報酬になるのが一般的です。また、話の内容もマクロ経済全体や統計による一般的な話が多くなる傾向があります。有名講師は中小企業の社長が直面している細かな経営問題の解決を自分が代行したり実務経験をするということは、一般的ではありません。

したがって「話は面白かったが特に実務上参考になることは少なかった」という結果にならないとも限りません。中にはトークショウに近いものやある種のエンターテイメントになる場合もあります。それでも著名人であるがゆえ、集客するのには効果がありますので講演料と比較のうえ選択することが必要です。

受講生は自分の会社の経営内容や水準に合った実務に直結するような話を聞きたいと思っていることが多く、一般論は問題の解決にならないことが殆どです。講演料の高い安い、あるいは、講師が著名か否かということと、セミナーの内容は自分自身の大権から直結していないことが多いように思われます。

セミナー講師派遣会社やコーディネーターのセミナーのテーマに合った講師を探してもらうことも一つの方法です。これらの会社には多くの講師が登録しておりセミナーのテーマだけを話して講師の依頼をすれば複数の候補者はすぐに見つかるでしょう。しかし、直接講師に依頼する場合と比較して、講師料が高くなるということも考えられます。 

経営セミナーの主催者が受講生の望んでいることを的確に把握することが大事です。その上で講師と十分打ち合せをし、セミナー開催の趣旨や効果、会場で使用できる器具・備品、休憩時間の取り方、アンケートの内容についても十分に詰めることが大切です。

また、講師が与えられたテーマについて一方的に話をするのか、受講生が演習形式でワークに参加するのかについても考慮する必要があるでしょう。

さらに、講演のテーマについて講師がどの程度の実務経験を持っているのか見抜く力も必要です。単なる本からの受け売りの知識や一般論の話を聞いても受講生の心には響きません。
私が収集したアンケートの結果からも明らかですが、受講生は生の実務経験の話や自らの問題解決のための具体的なセミナーやすぐに経営の役に立つ話を希望していると考えられます。


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